芸術武功論
別名武功論。流祖正木利充の門人柏淵有儀の著書。明和五年(1768年)ごろ。薙刀術を中心に解説があり、江戸時代に始まった防具稽古にもふれています。
撃剣叢談
全五巻。天保十四年(1843年)。備前岡山藩の源徳修の著。剣術指南役の家に生まれた源徳修が十数年間に見聞きした八十一余流の大要をまとめたもの。流祖正木利充の紹介と萬力鎖を考案したいきさつが書いてあります。
新撰武術流祖録
天保十四年(1843年)。羽鳥耀清・池田豊直・青山敬直の著。百七十二流派の流祖の紹介をし、当流の流祖についてもわずかながら紹介しています。
東遊記
天明二年(1782年)から天明八年(1788年)にわたり出版。江戸時代後期の医師橘南谿が天明年間に諸国をめぐったときの紀行文。紀行文『西遊記』と併せ『東西遊記』とも称します。前編第三巻に流祖のエピソードが載っています。
絵で見る時代考証百科 捕物道具編
十代宗家名和弓雄の著書。新人物往来社より昭和六十年(1985年)に出た絵で見る時代考証百科シリーズの第二巻。このシリーズは全十巻の予定でしたが、宗家の死去により三巻で中断。
この本では正木流の萬力鎖術と鎖鎌術および江戸町方十手扱い様の十手術と捕縄術の一部技法を紹介してあります。
十手・捕縄事典
十代宗家名和弓雄の著書。雄山閣より平成八年(1996年)発行。多岐にわたる捕物武器を解説したものであり、当流の捕縄術の一部と全ての十手術の技を紹介しています。
SPIKE and CHAIN
十代宗家の門人Charles V. Gruzanskiの著書。Tuttle Publishingより1968年発行。
当流の萬力鎖術の基本技と別流派の手裏剣を解説してあります。
与力・同心・十手捕縄
板津安彦著。新人物往来社 平成四年(1992年)発行。
江戸刑事博物保存会メンバーである作者の歴史読み物です。特に縄術には造詣が深く、当流の十手術と縄術にも少しふれています。
隠し武器総覧
十代宗家名和弓雄の著書。壮神社 平成十年(1998年)発行。
新人物往来社『図解 隠し武器百科』昭和五十二年(1977年)の改訂増補版。当流派の萬力鎖をはじめ、長年収集、研究した諸流派の隠し武器についての解説書。それまでこういう本がなかったため、隠し武器の研究はここから始まったといっても過言ではありません。
忍術・手品のひみつ
風林順平作、今橋さとし画。学研 昭和四十八年(1973年)発行。
当流の武術とは無縁ですが、十代宗家が監修を務めています。忍者の任務・訓練・武術を取り上げた内容。四十年以上にわたるロングセラーで、読者が多いため取り上げました。